No.88 腹話術台本に出来そうなお話リスト

「探しなさい。そうすれば見出します。」

(マタイの福音書7章7節)

 今まで、私たちは、聖書台本や証し台本の書き方を学んできましたが、いよいよクリスマスやイースターが近づいて、自分の属する教会や、どこかの教会から奉仕を頼まれたとき、どの話をしたらよいのかと迷うこともあるでしょう。
 つまり、内輪の集会で、証しなら何でもと依頼されたなら気楽ですが、他教会の教会学校や未信者経営の施設などで依頼された場合は、ちょっと状況が違ってきます。そこで、あわてて新しい台本を作成しようと思っても、なかなか題材が見つかりません。やはり、そういう奉仕の可能性を考えて、日頃から準備しておく(十八番の中に入れておく)ことが必要です。
 そこで、今回は、私自身が台本にしてよく用いられてきたものや、みなさんの中で、試作してみて、「これはだれでも使えそうかな」と思うものを紹介したいと思います。(もちろんコピーライトの問題は考慮しますが、お互いに参考にすることは構わないでしょう。)

1.聖書を題材にする。

(1)ザアカイ 
これは、私が子ども会や教会学校の礼拝で、最もよく演じた台本です。事実に即した話ですし、子どもにも大変わかりやすいので、是非みなさんが全員演じられるように台本にしてほしいものです。「ザアカイの歌」を入れてもおもしろいでしょう。これもクリスマスに使えると思います。
(2)迷子の羊
 これはイエスさまのたとえ話ですので、“何を何にたとえているのか”をよくわきまえていないと、むずかしい点があります(特に、迷子にならなかった99匹をなぜそのままにしたか)が、羊飼いはイエスさまで、迷子の羊は私たちなので、ストーリーは単純です。私はミュージカル調にして、何度も演じました。最後に説教を加えなければ、公立学校でも使えました。高齢者の施設でもやりました。最後のまとめ次第で、クリスマスメッセージにもなるでしょう。
(3)放蕩息子
 これは、大人の伝道会でもよく語られる箇所です。本来はルカ15章の3つのたとえの中で、「父なる神の愛」を強調している箇所ですが、伝道会としては、イエスさまの十字架を加えても差し支えないと思います。
(4)世界ではじめのクリスマス
 これは、私自身の台本集に載せているミュージカル調のクリスマスストーリーです。教会付属幼稚園などで演じましたが、かえって、他の施設でも使えると思います。(子どもたちの降誕劇がない場合)

2.絵本を題材にする。

(1)『3本の木』(アンジェラ・エルウェル・ハント)
 これは海外でも、クリスマスやイースターで読まれる有名な話です。特に、イエスさまの誕生や十字架を伝えているうえ、“自分はどんなふうに仕えようか”と考えさせられる傑作です。
(2)『靴屋のマルチン』(トルストイ)
 有名な物語ですが、登場人物が多いので、シンプルにするのには、少し知恵が必要でしょう。寒い冬に、心が温まる愛がテーマです。
(3)『大切なきみ』(マックス・ルケード)
 出版以来、何か国語にも訳され、愛読されていますが、“人間の存在価値”を教える深い内容です。クリスマスやイースターとは直接関係ありませんが、いつでも演じられます。他に『そのままのきみがすき』もあります。
(4)『かみさまからのおくりもの』(ひぐちみちこ)
 神様は、生まれる時からひとりひとりにすばらしい賜物をくださったことをシンプルに教えています。アレンジ次第でおもしろくなります。人間の誕生とイエスさまの誕生を比べて語るのも良い展開になるのではと思います。

2023年11月24日