No.18 メッセージ台本の作り方①

「みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。」

Ⅱテモテ4:2

みなさんが「ゴスペル腹話術」をめざしておられるなら、みなさんの腹話術台本には、いわゆる「聖書の話」でなくても、証しや何らかのクリスチャンとしての“メッセージ”が含まれていると思います。もしそうでないなら、「ゴスペル」とはいえません。単なる趣味としての腹話術になってしまいます。

それにしても、腹話術が「ことば」を使う以上、「台本はいのち」です。台本が粗悪であれば、どんなに人形操作がうまくても、観客の心に届くことはできません。反対に台本が良ければ、それをもとに、表現法や演出など、どのようにでも磨いていくことができるのです。

そこで、今年は、特に台本作りについて、できるだけ詳しく、色々な角度から学んでいきたいと願っています。まずは、土台からスタートしてみましょう。

みことばの基礎力をつける

たかが腹話術の話ではありますが、人の心に触れる台本というのは、単に、聖句を付加すれば良いというわけではありません。その人が日々聖書の価値観に立っているか、物事を捉えているか、ということが表れてくるのです。そのためには、毎日デボーションをすることや、礼拝、諸集会に出席することはもちろんですが、それ以上に、「みことばに生きている」ことが問われます。人生のすべての領域で、キリストを主として生きるとはどういうことか、体験できるように祈っていきましょう。キリストをどれだけ体験的に知っているか、が味と香りのある台本を書くための土台となります。

聖書箇所を学ぶ

もし、聖書の話を題材にしたり、関連した物語などを扱うのであれば、必ずその聖書箇所を丹念に学びましょう。注解書や説教集など、できるだけ目を通します。それらは文脈から正しい解釈をするためだけでなく、新しい霊的真理を発見するためにも重要です。間違っても、聖書をほとんど読まず、うろ覚えのまま、台本書きにとりかからないようにしてください。

自分に与えられたメッセージを受け取る

聖書研究をすればするほど、知識が増えて、末広がりになってしまい、どこをポイントに話をまとめたらよいのかわからなくなる、ということはよくあります。それでも、学んだことは、まず自分自身のためになっていますから感謝してください。そして、まずは、自分の心に一番響いたことは何か、それを受け取るようにしましょう。台本のいのちは、自分が神様から語られたメッセージがあるかないか、ということにかかっています。それを受け取るには、祈りつつみことばを瞑想することです。

中心聖句を選ぶ

自分が一番中心としたい聖句はどれか。話の全体がどこに向かっていけばよいか。そのためには、まず、話の中心を表すような一節を選びましょう。

中心真理を一行でまとめる

中心聖句が教えている真理は何か、それを簡潔にまとめるとどういうことになるか、自分のことばで、一つの文章で書き表してみましょう。そうすると何を焦点にしたらよいかがわかってきます。

対象の人に対して、適用する

この教えやメッセージは、腹話術を観る人にとって、どんな意味があるのか。その対象年齢に合わせて、適用してみましょう。ここからが、台本を書く具体的な準備になります。注意すべきは、自分が教えられたことがそのまま相手にとっても適用できるとは限らない、ということです。特に相手にまだ信仰がないときには、相当慎重に、相手の立場に立って考える必要があります。

アウトラインを書く

台本というのは、論理的であることは大切ですが、必ずしも順序だって組み立てる必要はありません。ただ、自分がどんな構成で進めていくか、話の始め方、内容のポイント、終わり方などは、メモしておいたほうが良いでしょう。この段階で、話がおもしろくなるかどうかは決まってくるものです。アイデアがひらめくまで、じっくり思い巡らしましょう。

2013年1月11日