No.4 生きるために
今村直子
私には腹話術をしている友人が2人いました。しかし その時の私は全く関心がなかったのです。その私がなぜ64歳でこの世界に飛び込んだのか聞いてください。
私はC型肝炎という病気を持っていました。35歳の出産の時大出血し輸血したのです。その2か月後に劇症肝炎になり入院しました。50歳の時の検査でC型肝炎とわかりました。やっぱりそうか…でも全く無症状で元気なのは神様に守られているんだとうれしかったです。
63歳の時、お医者さんに「この病気は、大きな川の流れのように必ず滝に向かっているんだよ。肝硬変、肝臓がんのリスクがあるから治療しましょう」といわれ、半年間のインターフェロン治療を受けました。食欲不振、鬱、髪も薄くなる、体力低下とてもきつい治療でした。
治療は終わったけど鬱っぽくなっていたのです。病気に依存していたのでしょうか?「どうしょう」と心の中で叫んでいました。なぜかわからないけど、不安でした。
パソコンでキリスト教関連のサイトをあちこち開きました。何日も「これからどうしよう」とため息をついていました。
すると、ある日「高橋先生のゴスペル腹話術」が飛び込んできたのです。
「これだ!」わたしはこれがしたいと、ポンと心の中に入ったのです。すごくうれしかったのです。
「霊想」の学びの中の「腹話術を習う適齢期」のところで腹話術をする目的はとあります。その時の私は、私が生きるためだったと思います。
治療で体力がすごく落ちてしまったので、体力が戻るのを3か月待ち、ドキドキしながら手紙を書きました。
そうです!腹話術の世界に入ったのです。
教会の人に初めての腹話術を見てもらったときは、とてもうれしかったです。
月例会の参加でいろいろ勉強させてもらいました。台本作りは大変で、泣きたくなります。アドバイスで落ち込み、またチャレンジする。自己満足したり、自信喪失したり、焦ったり、居直ったりと自分との葛藤です。でもその時がとてもいいのです。
今年で10年です。驚きました。
この私がお人形を片手に、みんなの前に出る。すると、急に落ち着き、みんなの顔が見えます。
演じているときはとても楽しいのです。
エレミヤ書29章11節
「わたしはあなたがたのために立てている計画を知っているからだ。
―主の御告げーそれはわざわいではなくて、平安を与える計画であり、あなたがたに将来と希望を与えるものだ。」
神様は一人一人にご計画を持っておられる―なんて嬉しいことでしょう。
腹話術の世界にいる、一度も考えたことのない世界にいる。不思議です。