
No.24 十字架と地球
腹話術が出来なくなっても、父と母の問題が解決して私はすっかり安堵し、「ああ、神さまはこのような癒しのために、腹話術の賜物を引き上げなさったのだ」と腑に落ちる思いでした。 けれど、そういう心境でいられたのはほんの束の間でした。なぜって「それではこれからどのようにして生活していくの?」という現実問題が重くの...
腹話術が出来なくなっても、父と母の問題が解決して私はすっかり安堵し、「ああ、神さまはこのような癒しのために、腹話術の賜物を引き上げなさったのだ」と腑に落ちる思いでした。 けれど、そういう心境でいられたのはほんの束の間でした。なぜって「それではこれからどのようにして生活していくの?」という現実問題が重くの...
確か、2006年の6月のある朝、デボーションの時だったと記憶しています。 腹話術伝道「ニュー・クリエイション」ミニストリーを閉じたばかりで、これからの道筋は何も見えない中、それでも、朝のデボーションとして聖書をスケジュール通り読むことだけは続けていました。 その日はガラテヤ書3章を開いていたのですが、8...
父の問題が、38年かかって解決した半年後のことです。今度は、母との関係と向き合わざるを得なくなりました。その時、私は54歳、母は89歳で健在でした。 私は4人兄弟の末っ子でしたから、やはりどこか甘えん坊だったのでしょう。無意識にも、器用な母にはずいぶんと洋服の“おねだり”をしました。大学生になるまで、母...
「父よ、彼らをお赦しください。彼らは、自分が何をしているのかが分かっていないのです。」ルカの福音書23章34節 クリスチャンと言えども、地上にあっては苦難や試練はまぬがれません。そのような生活の中で、心身の弱い人、繊細な人々は、精神的に耐えられず、病んでしまうこともあるのです。そして、“クリスチャンの自死...
神さまのご計画は、クリスチャンになっても、しばしばわからなくなるものです。 私の「腹話術25周年記念ライブ」が“成功”のうちに終了し、その二か月後、私はキリスト教主義の学校の講師を退職し、念願の腹話術伝道に専念することになりました。「とうとう、すべての時間もエネルギーも腹話術にかけられる!」と、私の心は...
「神よ あなたは私の若いころから 私を教えてくださいました。私は今なお あなたの奇しいみわざを告げ知らせています。年老いて 白髪頭になったとしても 神よ 私を捨てないでください。 私はなおも告げ知らせます。あなたの力を世に。あなたの大能のみわざを 後に来るすべての者に。」詩篇71篇17~18節 私が25歳...
私のドラマ腹話術で用いてきたキャラクターの中で、一番ユニークなのは、「バツイチ・ケリー」の次に「アンディー・ホームレス」ではないかと思います。 元ホームレスのおじさんが救われて、ホームレス伝道者になったという設定なのですが、このキャラクターに至るまでは、やはり様々な私の体験がありました。 これもアメ...
親というものは、(私は経験がないのでわからないのですが)たとえ“子ども好きではない”人でも、自分の子どもにだけは「何でもしてあげたい」と思うようです。特に、自分が「ああ、あれがあったら」「あのことをしていれば」と、“たられば”の願望を持っている場合、それを子どもを通して実現させようとする傾向があると言われ...
タカちゃんをケンタッキーの博物館に贈呈した後、私は彼が天国で楽しくやっていくだろうと心からの安息を覚えました。実は、その博物館の名前は、“Vent Haven Museum”(直訳すると「腹話術師の安息所博物館」)で、ちょっと“Heaven”(天国)に似ていますから、タカちゃんがとうとう何の不自由もなく、...
アメリカには「自由の女神」が立っています。腹話術のコンベンションに参加した頃は、「さすが、アメリカ。何もかも自由で創造的で、個性的で、みんな発想が違うなあ」と感服したものでした。その点、日本は、「みんな同じ」を求めていて少しも自由がない、と思ったのです。人形の顔も同じものが多いし、演じ方も画一されていてつ...